ドライバーの高齢化と若者の車離れ

シニア世代のドライバーの割合が大きい運送会社が増えている

トラックドライバーの不足の原因には様々なものがありますが、特に高齢化が進む地域においては、シニア世代のドライバーの割合が大きい運送会社の数が増えており、人材確保が急務の状況となっています。運送会社によっては、ドライバーの再雇用を行ったり、現役時代と同程度の給料を支給したりして、人材不足をカバーしようとするところも目立ちます。また、大型免許や中型免許を保有するシニア世代のドライバーを採用するため、正社員以外にもパートやアルバイトとして働ける環境を整える運送会社も少なくありません。その他、ドライバーの健康管理のため、一定の年齢に達したドライバーを対象に半年に一度の定期検診を義務付けたり、日々の乗務前の健康チェックを欠かさずに行ったりする会社も多くあります。

若手の社員を受け入れるため免許取得費用を負担する会社もある

若者の車離れは、今やトラックドライバーを抱える運送会社にとって深刻な問題の一つとして捉えられています。そうした状況の中、若手の社員の採用に積極的な運送会社においては、仕事に必要な免許の取得費用を全額カバーしたり、免許取得後に安定収入を得られるように処遇改善を行ったりしているところもあります。また、各地の都市部では、新人のドライバーの早期離職を予防するため、ベテランのドライバーが仕事に慣れるまでトラックに同乗したり、研修を通じてフォローアップをしたりしている会社も珍しくありません。なお、若手のドライバーの受け入れ状況や平均勤続年数は、会社ごとに大きなバラつきがあるため、就職活動を通じて長く働きやすいところを見極めることが重要となります。